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こどもの頃のこわい話 きみのわるい話 サイン入り
¥924
予約商品
サイン入り10/3の機械書房サイン会開催後の発送です。 蛙坂須美さんの2冊目の単著。 装丁にも惹かれます。 すべての子どもだったあなたに。 記憶の底にこびりつく、忘れたほうがいい「何か」。 追憶の怪異体験45篇。
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怪談に至るまでvol.2
¥1,760
蛙坂須美×鈴木捧 「文芸としての実話怪談に至るまで──読書、批評、倫理──」 深津さくら たまさか 黒木あるじ あるお化け屋の読書遍歴(鳳凰編) 卯ちり 怪談に至るまで ゲーデル 実話怪談におけるリアリティについて──怪異と日常性の構築をめぐる試論 深澤夜 怪談とプラットフォーム 丸太町小川 怪談を遡る 酢豆腐 怪談の〈弱さ〉によせて ひびきはじめ 使い道のない独りごと 『怪談に至るまで』 vol.2 十人の怪談マエストロによるエッセイ・アンソロジー。 怪談作家らをゲストに迎え、実話怪談とその周辺について、批評・論考も交えつつ自由に綴られたエッセイ・アンソロジー。vol.2では蛙坂須美と鈴木捧の対談を軸に、読書遍歴から怪談文芸批評、ホラー論から倫理まで、豪華執筆陣による様々な文章が盛り込まれた、一冊まるごと怪談論。
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怪談に至るまでvol.1
¥1,760
十人の怪談マエストロによるエッセイ・アンソロジーとありますが、批評としてすこぶる面白い。1の最初の一篇目、朱雀門出「実話怪談なのに、幽霊の話なんかやめてくれ」をすごく信頼が置ける文章だと思いながら読みました。 編著:卯ちり ゲスト著者:蛙坂須美/olly/朱雀門出/しろうるり(ささき)/鈴木捧/高田公太/ふうらい牡丹/宿屋ヒルベルト/若本衣織 実話怪談作家をゲストに迎えて作成された、「実話怪談」にまつわる諸々について。編著者による「あなたの怪談執筆や活動において、”怪談に至るまで”の取捨選択や思考について、自由に書いてください」という依頼に対し、各々が批評・論考も交えつつ、実話怪談とは何か? 実話怪談を書くこと、調べること、楽しむこととはどのようなことか? ーーそんな事柄が綴られた随筆集。 目次一覧 朱雀門出 実話怪談なのに、幽霊の話なんかやめてくれ ふうらい牡丹 『スタンド・バイ・ミー』と「語り」と”不意の一瞬” 蛙坂須美 あなたは幽霊を信じますか?--幽霊の記憶あるいは記憶の幽霊にいての覚書 高田公太 旅のスイッチ しろうるり(ささき) 気配を探る、を楽しむ--私の個人的マニュアル 宿屋ヒルベルト あるいは遅効性の毒--いわて物語めぐり olly シアワセに怪談すること 若本衣織 兎の骨 鈴木捧 くじらから始める 卯ちり わたしの家
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改稿新板 日常的な延命 「死にたい」から考える
¥1,980
324ページ 小川和さんのデビュー作。ナナルイから。 2024年発行の初版の表現や記述に見直した改稿新版です。 カフカ・ベケット・坂口恭平から出てくる「死にたい」について思考する批評の本ならそりゃ仕入れます。しかも佐々木敦帯までついているのだから。 【出版社紹介・目次】 小川和は、ゲンロン批評再生塾出身。待望の単著。佐々木敦氏推薦。 序論 承認欲求社会の生きづらさ 第1部 安心欲求論 1章 「死にたい」の宛先 2章 「死にたい」に込められた2つの願望」 3章 安心欲求の摘出 4章 制作で流れる 5章 ひきこもり移民というダイブ 6章 個人作家アニメーションと抽象性の現在 補遺 自殺予防のセーフティネット 第2部 バーチャルアクチュアル主体論 7章 相対性のブラックホール 8章 筋トレと自己準拠的な身体 補遺 『呪術廻戦』 『PIECE ONE』 の断片的な考察 第3部 幽霊的死にたい論 9章 郵便的不安の重なり 10章 2010年代の躁鬱 補遺 Z世代にみる承認と安心の掛け算 第4部 フランツ・カフカ論 11章 だれが 『変身』 するのか 12章 『訴訟』 の謎多きプロセス 日常的な延命
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假面の告白 初版本復刻版
¥3,960
部数限定復刻で重版なしらしい。『カフカの日記 新版』の時みたいにこれいっぱい仕入れて売れたらうれしいな!実物めっちゃ良いです! 1949(昭和24)年に刊行、日本文学史を揺る伝的書き下ろし小説の初版本を限定復刻。発表当時の「『假面の告白』ノート」「作者の言葉」も収録する。生誕100年記念出版。 本文のみならず、カバー、表紙、扉、帯、そして、三「書き下ろし長篇小説」シリーズの月報までを再現。 三島氏が広告宣伝のために書いたという「作者の言葉」、三島氏の死去の直後に書かれた坂本一亀氏による回想エッセイ「『仮面の告白』のころ」を含む小冊子も封入。 ※部数限定復刻につき、重版はいたしません。
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すべてのことばが起こりますように サイン入り
¥2,200
サイン入り 表題作を読みましたが、あたらしいことばで書かれたロードノベルですね、これは。いろんな細部に面白さが隠れているので、ぜひ読んだ人と話をしてみたいです。 【解説・推薦】 郡司ペギオ幸夫(科学者・早稲田大学教授) 読み終わって、冬の浜辺で一人焚き火をしていた、 存在しない記憶を思い出した。 「すべてのことばが起こりますように」の主人公であるウジャマ(内山)はデジャブとしての生を繰り返す。デジャブとして生き続けるこの感じをきっかけに、本解説もまたデジャブ体験のように書き連ねられることになる。 ああ、江藤くんですか、知ってますよ。よく覚えてます。彼は私の授業の第一回の講義で、授業が終わると教卓に走り込んできましてね、言うんですよ。「郡司さん、早稲田の理工で郡司さんの授業わかるの、俺以外いませんよ」ってね。《解説より》 --------------------- 【概要】 ◎江藤健太郎による初作品集。表題作の長編を含め5篇所収。執筆4年、制作半年の歳月を経て、ついに刊行。第1刷300部発行。 ◎『天然知能』、『やってくる』、『創造性はどこからやってくるか』など革新的著作を発表し続ける異能の天然知能科学者・郡司ペギオ幸夫氏による書き下ろし解説所収。 ◎著者自らが企画・編集すべて手掛けた渾身の一冊。装画・装丁はデザイナーの柿木優、印刷・製本は藤原印刷。自主制作本ながら本格的な仕上がりとなっております。 ◎この先ずっと小説を書いていきたい人、新人賞に応募し続ける以外の道を探っている人、いつか自分で本を出そうとしている人、そんな人たちへ。 ◎本書のために描き下ろされた柿木優による精緻な鉛筆画をはじめとし、表紙に板紙、本文用紙にコミックス紙、帯代わりにステッカーを貼付した画期的な造本。シンプルながら新しい装丁になっております。 --------------------- 発行所:プレコ書房 発売日:2025年4月28日 判型:128mm×182mm B6判並製 192ページ 造本:カバーなし ニス仕上げ 帯ステッカー付き 価格:2,000円(税込2,200円) 装画・装丁・本文レイアウト:柿木優 解説:郡司ペギオ幸夫 編集:江藤健太郎 印刷・製本:藤原印刷 ISBN:978-4-9913956-0-4 --------------------- 【目次】 隕石日和 すべてのことばが起こりますように 二回戦 ドリフター 一瞬、針 解説 郡司ペギオ幸夫 --------------------- 【著者】 1999年、神奈川生まれ。会社員。2018年から小説を書く。 好きなものは、魚。2025年、版元「プレコ書房」を立ち上げ、初小説集『すべてのことばが起こりますように』を刊行。
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深く暗い森のなかにあらわれては消える湖があった それはわたしの湖だった
¥880
SOLD OUT
若山香帆さんの小説集。 第二回新潟文学賞純文学部門佳作を受賞した「川のゆくえ」、第二回GOAT文学賞最終候補作「卵」他、BFC6本戦出場作品「深く暗い森のなかにあらわれては消える湖があった それはわたしの湖だった」に新作を加えた連作掌編などを収録した初めての短編集。
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随風02 サイン入り
¥1,980
予約商品
サイン入り(01と同じで宮崎さんといろんな書き手) 全国の本屋でうちが一番売れたと言われている随風の2号です。今回のテーマは「好奇心」とのこと。今回も気になる書き手がたくさん! *発送は一応発売日の10月9日にしてありますが、前後する可能性はあります。入荷次第随時発送します。 目次 巻頭随筆 宮崎智之 随筆特集 テーマ「好奇心」 アサノタカオ 磯上竜也 今井楓 オルタナ旧市街 清繭子 古賀及子 早乙女ぐりこ 杉森仁香 絶対に終電を逃さない女 西川タイジ 花田菜々子 pha 吉田棒一 わかしょ文庫 批評 柿内正午 佐々木敦 和氣正幸 インタビュー 村井光男(ナナロク社) 編集していない編集者の編集後記 吉川浩満
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コレクターズパレード 100人の収集生活
¥2,200
予約商品
僕も寄稿してます! 『随風01』の時みたいにバキバキに買ってもらえたらうれしいです! 売りたい! 【ひとり暮らし100人の生活を綴ったエッセイ集 『ワンルームワンダーランド』に続く待望のシリーズ第2弾!】 2歳の男の子から大学生、主婦、会社員、本屋の店主、音楽家、DJ、茶道家、公認会計士、カウンセラーなど、年齢も職業も住む場所もさまざまな100人に「なにか集めているものはありますか?」と尋ねるところからスタート。 「つい集めてしまう」 「なぜか捨てられない」 「自然と集まっていた」 と、それぞれが好きなものをささやかに集めて暮らす、収集生活の楽しさや苦悩。 人知れず集めたコレクションと、それが置かれた部屋の写真をエッセイととともに収録しました。 ページをめくるたびにコレクションたちが次々と姿を現し、個性を纏って歩みを進めていく。 色も形も背景も異なるものたちが連なってゆく光景は、まるでパレードのよう。 「捨てられなくて溜まっていくもの」から「夢を引き継ぐもの」まで、 100人の暮らしに散りばめられた小さな「心のときめき」が、このパレードを彩ります。 「なんかいい」と感じるものたちによって、日々がちょっと豊かになる。 本書は、誰かの瞳を輝かせるものや、誰にも気づかれない日常の断片をすくいあげるコレクションを通して、“好き”に触れるよろこびと、自分を大切に思う感覚を呼び覚まします。 あなたのそばにある、「なんでもないけど、なんでもなくない」ものたち。 その存在もまた、ひそやかなコレクションなのかもしれません。 <収集しているもの> ブローチ、空き瓶、カセットテープ、スティックシュガー、お菓子の空き箱、日本酒のワンカップ、貝殻、ミニカー、埴輪、こけし、赤べこ、マニキュア、石、映画フライヤー、チケットの半券、食べ物販促シール、レシート、寝癖メモ、蚊の標本、レコード、マグネット ほか ■ 自分だけのなにかを好きでいる人の姿は、なんて眩しいんだろう。 誰かにとっては気に留めることもなく通り過ぎてしまうのに、別の誰かにとっては特別な意味を持つものがある。それは日常のいたるところに潜んでいて、ふいに光を放ってきて、こちらを魅了したりする。 ーー「はじめに」落合加依子(小鳥書房) ■ ページをめくるたびに知らない誰かが生活する姿が思い浮かぶ。 今日もどこかでそういう人が生きているのだと想像することは、何だか悪くない。 ーー解説「とあるコレクターの末路」花田菜々子(蟹ブックス店主) 2025年 10月 6日 第1刷発行 エッセイ:1 0 0 人の皆様 編集:落合加依子(小鳥書房)、佐藤友理 装丁・組版:佐藤友理 イラスト:にゆ 印刷・製本:シナノ書籍印刷株式会社 B6サイズ(188mm × 128mm)、並製、240頁、オールカラー ISBN 978-4-908582-18-9
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随風 01 サイン入り
¥1,980
*サイン本(4名ほどがランダム) 随筆の文芸誌の創刊号です。 何か新しい流れがきたなという感じもするし、ここ数年ずっとこの風は吹いていたような気もします。機械書房のお客さんの中にはすでにこの雑誌のことを口にしている方も多く、いっしょに読んで話ができたらなと今から楽しみです。 以下、出版社より 文学フリマや独立系書店の店頭を席巻する随筆/エッセイムーブメントに呼応する文芸誌、ついに創刊! 本誌『随風』は書き手/読者の随筆にかける思いに寄り添って船出する小舟です。 随筆の風が吹く限り、どこまででもともに旅しましょう(年2回刊行予定)。 巻頭随筆 宮崎智之 船出にあたって 平林緑萌 随筆特集「友だち」 浅井音楽 海猫沢めろん オルタナ旧市街 かしま 岸波龍 早乙女ぐりこ ササキアイ 作田優 鈴木彩可 竹田信弥 友田とん 西一六八 野口理恵 批評 柿内正午 仲俣暁生 横田祐美子 座談会 城崎にて、香川にて 森見登美彦 円居挽 あをにまる 草香去来 編集していない編集者の編集後記 北尾修一
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本の町は、アマゾンより強い
¥1,320
仲俣暁生さんの出版論エッセイ集。 仲俣さんの書評を読むと本のことだけじゃなく、出版に思考が繋がるのが大変面白いのでこのエッセイ集の刊行は納得だし嬉しいです。
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二〇二〇年代の同時代文学
¥2,420
ピンチョン『ブリーディング・エッジ』論と阿部和重『ブラック・チェンバー・ミュージック』論が続くところがとても好き。現代文学の書評や文芸評論に興味ある方はぜひ読みたい仲俣暁生さんの一冊。 *こちらの初版に関しては、修正箇所を記載した紙片を同封。
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青年のためのロックンロール入門
¥990
仲俣暁生さんの音楽について書いたものをまとめたもの。
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一九八三年の廃墟と橋本治
¥1,320
仲俣暁生さんの破船房の新刊です。『橋本治「再読」ノート』と合わせて手に入れたい一冊。仲俣さんの新刊がこうして定期的に読めるのが軽出版の良いところ。
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ポスト・ムラカミの日本文学[改訂新版]
¥2,200
136ページ 第一章の「村上春樹と村上龍ーー70年代後半という時代」からはじまり、80年代を経由し、第三章で「保坂和志と阿部和重ーー90年代前半の「風景」」になり、さらに第四章は「J文学」というように、本書は90年代の文学論の本とも言えるでしょう。まさに今度佐々木敦さんが90年代論の本を出す予定だったと思いますが、佐々木さんもまたリトルプレスで『佐々木敦による保坂和志(仮)』と「佐々木敦による阿部和重(仮)」を昨年の秋と今年の春の文学フリマ東京で出しています。 この佐々木さんと仲俣さんの論じる作家のと本の出し方、タイミングの一致は本屋をやっている身としてはすごく面白いと感じています。 文芸評論ほどある意味話をして面白い本はないので、ぜひ読んだ方と話しをしてみたいものです。
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東アジアから読む世界文学
¥2,420
B6 136ページ 2024年のノーベル文学賞を受賞したハン・ガン作品の書評が大注目の破船房の(おそらく)今年最後の新刊!今年の仲俣暁生さんの軽出版の怒涛の活躍はすごいですね。こうやって本に統一感もあるので本屋で並べてても楽しいです。
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その後の仁義なき失われた「文学」を求めて
¥1,540
A5判、52ページ。 仲俣暁生さんの『失われた「文学」を求めて』は大好きな一冊です。レベッカ・ソルニット『ウォークス』の論考の最後の一行はまさにその通り!と思ったし、又吉直樹『劇場』の青春小説の定義の話などとてもおもしろく読んだ記憶。そして今回も魅力的なチョイス。『文学は実学である』や『ミルクマン』、『緑の天幕』など!
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名刺をめぐる記憶あるいは空想
¥1,650
B6、212ページ 瀬戸千歳さん責任編集のアンソロジー。今回もメンバーがすばらしい。充実のラインナップ。本のつくりはリトルプレスの域を完全に越えてます。 以下版元紹介より。 「ーーを忘れない」 名刺に残ったメッセージと 「百崎尋」をめぐる14編の記憶。 小説:伊藤なむあひ「生猫作り」 今がいつかって? 私たちはそれをカンマ一秒の誤差もなく共有しており、だからこそ外部からの情報は必要なかった。私たちはもう長い時間をそのようにして過ごしており、私たち以外を求めるなんてことは遥か昔にしなくなっていた。 小説:犬山 昇「草の上の三重奏曲」 さまざまな商売の試みの中で、少なからずうまく行ったのが日記商売だった。名刺大の紙片に、その日の出来事や、心情を書く。それを治療として行う一群があった。記録は、たとえば薄紫のアールグレイの紅茶缶や、三日月の標章があしらわれた黒い焼き菓子の容器など、各自が気に入った小箱に収納されていた。 小説:大木芙沙子「オーロラ」 ポラリス・カーウォッシュは町にひとつだけある洗車場だった。従業員はレイとテオの二人だけ。雇われ社長のグエンはほとんど表には出てこずに、たいてい裏で金勘定か電話かサッカー賭博のどれかをしている。敷地内にはコンテナみたいな掘っ立て小屋の事務所と、車が二台までは入れる駐車場、それにやっぱり掘っ立て小屋みたいなガレージがひとつある。 小説:尾八原ジュージ「ねずみが出る」 わたしたちはそういうものを、決まって「ねずみ」と呼んでいた。 小説:紅坂 紫「酒神(あるいはくいとめる)」 前で、からだに魂をつなぎとめているのだから。記憶を部屋につなぎとめているように、気配を場所につなぎとめているように。誰かの苗字か、名前のどちらかを忘れてしまったとき、あなたのからだを作っている血や骨からそのひとの魂は削り取られてしまっている。 小説:坂崎かおる「ヒーロー」 いつごろからだろうか、百科事典が届くようになった。ブリタニカ。一冊ずつ、不定期に届いた。救世軍や支援団体経由で来たが、差出人はわからない。ただ、ときどき、名刺が挟まっていた。「百崎尋」。モモサキ・ヒロ。 小説:鮭とば子「初恋」 薬をやるようになったのは、おれがまだ十七とかそこらの可愛い子供だった頃だ。高校時代は勉強も部活もなんにもやってなくてとにかく暇で、誘われたらどこでも行くようにしてたらよくわかんないパーティに連れられるようになって、ある日友達の先輩の先輩の知り合いの、みたいな関係の人から薬をおごってもらう。 小説:瀬戸千歳「虎の埋葬」 はじめからいない虎の不在によって私たちの関係はあっけなく壊れてしまった。 小説:鳥山まこと「タイムカプセル」 土以外の他の何かを、自分は掘ったことがあるだろうか。硬そうな地表面にスコップを突き刺しながらコウタは思った。力をかけて掘り起こし、えぐれた土を眺めながらその何かを思い出そうとしたが、すぐには思い出せなかった。 漫画:橋本ライドン「或る福の神からの手紙」 就活で連敗中の私をみかねた両親から渋々明かされ 知り合いの神族経営の会社に裏口就職した 小説:蜂本みさ「記憶の蟻塚」 日曜日、あなたは汗をびっしょりかいて目を覚ます。大学の卒業式で実は単位が足りていなかったと発覚する夢を見たのだ。春なのに電気毛布の温度を高くしすぎたせいだろう。夢の中のあなたは黒地に牡丹の散った着物に薄紫の袴をつけ、誰かとセルフィーを撮りまくっていたが、やってきた大学事務の人に留年を告げられ、膝から崩れて泣きわめいた。 小説:安河内瞳「君の葬式には行かない」 その男は俺に永遠の命を与えると言った。 小説:吉田棒一「インダストリーストリー」 寮メシを食べながら会社の昔話を聞く。昭和の時代は環境対応がいい加減で、祝坐化学も海に汚染物質を垂れ流していたこと。稲津野の漁業組合と付き合いがある理由はそれで、今でも毎年「寄付金」名義で事実上の上納金を収めていること。生野さんと金さんは当時のことを知っていて、少し後ろめたそうにしている。 写真・短歌:ヨノハル「昼の光に」 遠ざかるほどに根雪はかがやいて記憶のための手旗となって 名づけても名づけてもなお憎しみはきみを苛む野火の熱さで
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ドグウ in the Box
¥1,000
212ページ 『幻想と怪奇16』祝、佳作。 Yoh クモハさんの初期短編集。 以下、著者より紹介。 「ドグウ in the Box 」Yoh クモハ初期短編集は S(それとなく)F(ふみはずす)をベースに独自の世界を切り拓いた短編集。 緻密なストーリーテリングと突飛な発想であなたの頭をかき混ぜます。 世界初? のレシピ小説「酸辣湯(サンラータン)」から 秘湯ホラー「はらりそ」までを収録。
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天使についての試論 サイン入り
¥1,584
169ページ。 ツイッターのいろんなところで名前を見るぞという伊藤なむあひさんの作品集。サイン入り。 たまに飛鳥部勝則とか山尾悠子とか幻想が読みたいと思う時があるじゃないですか。最近だと川野芽生とか。なんかむしょうに現実から離れたくなるときが。怪奇や幻想にしかない世界。リトルプレスで幻想をおひとついかが?
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感動のシャーロック・ホームズ
¥1,650
版元より シャーロック・ホームズをこよなく愛する詩人 小笠原鳥類の最新作完成! 2011年に執筆された既刊詩集未収録の詩編「オーケストラ消滅と爬虫類に関わる事件」(初出 榎本櫻湖氏の詩誌「それじゃ水晶狂いだ!」創刊号)と、著者自身によるその詩篇の謎解きに加え、登場人物一覧を掲載した最新詩集! 鳥類氏による謎と夜の詩編。あなたは謎のさらに奥の<謎>を掴むことができるか。 変形A5版 64ページ
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夏影は残る サイン入り
¥943
単行本、80ページ。 第三十回やまなし文学賞受賞作。 機械書房の人気タイトルです。 デザインの色合いの美しさ、しっかりした本のつくり。純文学の短編一作を本にした時の最良の形ではないでしょうか。 山の中の集落を舞台にわたしと叔母、不在の母という女性たちの物語の中にあらわれたソレ。魅力的な文体で主人公の影絵のようにゆれる感情をえがいています。夏にぜひ読んでもらいたい一冊です。
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死期か、これが サイン入り
¥880
SOLD OUT
サイン入りです。 機械書房が開業してすぐ『夏影は残る』を注文し旋風を巻き起こした杉森仁香さんのリトルプレス七編の掌編小説集。このあと『随風02』と機械書房「小説」シリーズの9月にも登場予定というこで、ここから激推ししたい作家です。 一編目の「ただ観測する」からわかるとおりインタビュー形式がゆえの語りに対し、記録と記憶をたんたんと文章に残していく書き方が、読者の我々がそれを傍観している側に否応なくさせられている事実を突きつけてくる。
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ノストラダメージ 抄 <新妖気 弐> サイン入り
¥1,000
サイン入り カッコいい詩集が読みたいならとにかくこの詩人を。 ポエマ川越でも圧巻の朗読でした。 モダンホラー詩の旗手、広瀬大志最新詩集。 [緊急] 七月を越えるために、 急げ、 ダメージに、おまえは象徴されている 以下、版元紹介です。 西脇順三郎賞受賞詩人であり広瀬大志が、かつて自らの手で発行していた個人詩誌『妖気』。 その最新版が六連作で再びこの世に舞い戻る。 第2弾は預言者であり詩人のノストラダムスへのオマージュをふんだんに籠めた連作「ノストラダメージ」シリーズ全10篇のうち4作を収録!少数のみの限定部数発行の為、お見逃しなく。夏の魔除けに、是非! 発売日 2025/6/24/本文32ページ/ サイズ A5版